より道の多い人生

生き恥晒して生きていく

日記

わかりやすい愛で示して

勝手に死なないこと。死ぬ前には必ず私の前に帰ってくること。それだけは約束を 親友にそう言われてはじめて、「そっか、故郷に帰ってもいいんだな」と思った。上京して8度目の春がわたしを通過していったところだった。 わたしは今まで「帰る場所がない」…

夜を行き交う人たち

真夜中にどうにも眠れなくなって、消え入りたい気持ちと引き換えに、引かれても仕方ないような長文を友達に投げかけた。 お酒で浮かれてしまった夜も、居心地の良さに甘んじる夜も、すべてを台無しにしてしまいそうなほどひとりぼっちを自覚させられる。どう…

春、爛漫、家族団欒

先日、父から久々に連絡がきた。「●●区で事件があったけど、大丈夫か?」という内容だった。 慌ててPCの検索画面に「●●区 事件」と入力すると、数時間前に起こった事件の詳細が露わとなって画面を覆い尽くす。被害者は同世代の女性、犯人はいまだ逃亡中との…

そしてわたしは言葉で恋をする。

写真や絵が好きな人が目で恋をするのだとしたら、音楽が好きな人はきっと耳で恋をするのだろう。食べ物が好きな人は匂いで恋をして、スポーツが好きな人は身体で恋をする。映画が好きな人はリズム感で恋をして、本が好きな人は言葉で恋をしているのかもしれ…

明日にはすべてが終わるとして

きのこ帝国のアルバム『eureka』を無性に聴きたくなる時は大抵心が荒んでる。 www.youtube.com 荒んだ心には多少過激な言葉のほうが落ち着くのは可笑しいのかもしれないけれど、どうしてもそこに救いを求めてしまう。わたしにも荒れ果てた一面はちゃんと存在…

とりこぼしてはいけないもの

会いに来てって言ってくれるのを待ちきれずに、会いに行っていい?と聞いたら、大量のおでんを作ったよ、と写真付きの返事がきた。自分ひとりだったら決して考えられないような大量の具材が投下されたおでん鍋を見て、彼らしいなと思わず笑う。ふたりして、…

目を合わせていくということ

そのスカートかわいいね、と言ってくれたことが嬉しかった。地味だけれど行きつけの古着屋さんで買ったお気に入りのスカートなんだ、と答えた。 今まで他の誰も褒めてくれなかったけれど、まさかのきみが気に留めてくれるとはわたしも思っても居なくて、わた…

あなたはいつも守られている側

あなたはいつも守られている側。その外側にはわたしがいることを、きっとあなたは知る由もない。そこがあなたのいいところで、わたしには持ちえないところ。だから、わたしはそんなあなたが好きで、こうやって苦しんだりもする。 誰かに強く抱きしめられない…

もう後戻りできないから どうか光のなかに立っていてね

人間を太陽と月に分けるとするなら、きっとわたしは月側の人間だな。太陽の光がなければ光ることすらままならないから。 あの頃、本気でそう思っていた。誰かに「そんなことないよ」と言って欲しかったわけじゃなくて、本心で、なんなら無邪気に、むしろほん…

わたしの届かぬあなたへ愛のある日々を

こんなにもやわい力で、これでもかと言わんばかりにやさしさとさみしさを詰め込み、せつなさにしっとりまみれた手紙をもらうことはもう二度とないのだろう。 人が生きる一生のあいだに、強く心を惹かれるものとの出会いは、それほど多くはないのだと思う。誰…

絶望が希望そのものということにぼくたちはいつまでたっても気付かない

相変わらずタイトルがながいんだけど、先週の土曜日ついに“Hikaru Utada Laughter in the Dark Tour 2018”に行ってきたから綴らせてくれ。2018年のライブ納めになるかもしれないこの日を、どんなに心待ちにしていたことかわからない。朝からエンドレスリピー…

やさしくない世界で生きるやさしいわたしとあなた

誰かを助けたいと思うとき、救われたい、もしくは救われているのは私の方かもしれないと、いつも思う。こんな自分が、他の誰かを助けられるなんて微塵も思っていないし、非常におこがましい話しなんだけれども。 思えば今年は誰かを長期間に渡って励ますこと…

ごめんねばかりでいつもごめんね

なぜかいまだに好きになれないバンドの曲を、彼らが解散してずいぶん経った今になってヘビロテしている。 みんながいうほどボーカルがかわいいと思えなくて(かわいいと言ってるやつ全員嘘つきだと本気で思ってる)「ちょいブスだけど音楽いいんだよね」って…

正しいも正しくないも意味はないのさ

あれは嵐だった。晴れ渡る空を、薄雲から差し込む光を、まろやかな日差しと、刺すように冷たい風がわたしを通過してはじめて分かる。あれは、やはり毎年恒例のごとくやってくる嵐だった。抗わないようにと、わたし自身はどんどん丸くなっていくけれど、いつ…

嵐の夜を迎えにいく

ほどよく薄暗い部屋、暖かい布団、わたしを縛り付けるものなんてなにひとつ存在しえない空間なのに、なにひとつだって味方だと思えるものがない夜だった。脈打つ心臓がズキズキと、時計の秒針みたいに規則正しく響く。忘れかけていたはずの恐れが条件反射の…

今すぐ意味のあるものになってね

「それ絶対合ってないし、いつか爆発するだけやん」 たいして説明したわけじゃない兄貴分の友達にハッキリ言われて爆笑してしまった。だって、その通りだったから。きっと、わたしは「合わない」ということをもうずっとどこかで感じていて、それをなんとかして…

伝えるべきことなどほんとうはないのかもしれない

獣になれない私たち6話を見逃し配信で見た金曜日。くれはが言ってた言葉が分かりすぎて苦しかった。 自分次第で何でも手に入ると思ってたけど、この先どんなに願っても手に入らないものが出来た。 公正に話せなかったんだよね。でも、わたしにとっては大し…

言葉が生まれるときはいつだってひとり

強気と弱気をいったりきたりしている。「こんなわたしだって、幸せになっていいはずだ。」という強気と「もうこれ以上なにかを失いたくない」という弱気と。こんな気持ちを誰かに説明できるはずもなく、いつも所在が無い。こんな感情と一生付き合っていかな…

やがて届く波紋

こんなにも誰かとずっと一緒に居ながら、泣いて笑った日々は今までになかったと思う。「友達以外の誰かが、そばに居ることはやっぱりいいよ」って親友に言われたときは実感なんてまだまだなかった。あれから、まるで半年あった空白の期間を埋めるかのように…

思い出されているうちは生きている

生きてもし会えていたなら、きっとどうしようもなくその人のことを好きになっただろうと思う人の言葉に気がつけば毎日触れている。なんならもう好きなんだと思う。 最後に更新されたのはもう2年前。本格的に冬が訪れていただろうある日の朝方に更新されたペ…

さみしさもやさしさもくれる波のごとく

自分でも驚くほどに気持ちが落ち着いている。気がする。 ホルモン剤の作用なのかな。それでも昨日はなかなか寝付けれなかった。相変わらず返事は返って来ない。でも、今月は忙しいって言ってたし、あっけらかんな態度で普通に連絡しようと、みんなで飲もうと…

さよならをいうにはまだ早すぎて

無自覚だったけれど、ホルモンバランスで体調を崩した。いや、崩している。現在進行形だ。思い当たることはまぁ、ある。微量の積み重ねというところか。 かつて先輩に言われた言葉が耳の奥でこだまする。 「丁寧な暮らしを体現しているよね」 わたしのしてい…

ただいまおかえりが聞こえない部屋で

一緒に暮らしていた犬の夢をみて目が覚めた。 暴力すぎるほど眩しい朝の白い光に晒されて見開いた世界は、絶望的な気持ちを助長するかのような平和さで、それだけが唯一の救いにも思える。わたしがいてもいなくても変わらない世界はなんだか安心感すらある。…

思い出になれないわたしたちはどこにも行き着く場所はない

3:46好きなんだよね、と言われて途方に暮れることってあるんだと思った 3時間にも及んだ彼との電話のあとで、途方に暮れるあまりに全然眠ろうとしない頭をクールダウンしたくてiPhoneのメモに書き込んだ。好きって、こんなにも実感の伴わない言葉だったっけ。…

役に立つかどうかなんてさ あとから誰かが言う事だろ

思い立ってはてなブログを開設してみた。 思えば最近、どうにも吐き出しどころを探してばかりいる。その証拠に尋常じゃないスピードで増えていくiPhone内のメモ。点ばかりが連なって一向に線にも面にもならない様子は、宛先不明の手紙が積み重なっていくみた…